栄養班デモ実験(H21)

平成21年度

酵素(カタラーゼ)の実験

 

☆目的☆

夏の集中実験に向けて、酵素の基本的な性質を理解すること、器具の扱いを覚えることを目的としました。

☆原理・知識☆

酵素はたんぱく質からできている物質で、化学反応を触媒する物質です。

酵素の触媒作用の特徴として以下のことがあげられます(^O^)/

 

・基質特異性

酵素は特定の基質(反応物)にのみ作用する。この性質を酵素の基質特異性という。

・至適温度

ほとんどの酵素は体温付近で最もよく働く。高温状態では、たんぱく質は変性し、その働きは失われる。

・至適pH

ほとんどの酵素は、酸、アルカリの中では、立体構造が変化してしまうため、反応が悪くなる。

酵素はそれぞれ至適pHを持つが、本実験はデモ実験のためそこまで考察しない。

~今回使用したカタラーゼについて~

今回使用したカタラーゼは人体に有害な活性酸素の一部である過酸化水素を分解する働きがある。

2H2O2→2H2O+O2

この酵素を使い、温度やpHとの関係を調べることで酵素の性質を考えてもらいました。

 

☆操作(簡略)☆

上記のような酵素の様々な性質を確認するため、5つの条件(低温、常温、高温、酸性、アルカリ性)を作り、

試料の酵素液を加えるものと酵素に良く似た性質を持つ無機溶媒を加えるものを用意しました。

用意したものに過酸化水素水を加えて反応を観察し、反応の大きさに応じて(+)(-)で結果を示しました。

 

~試料・試薬~

ニンジン、レバー、過酸化水素水、二酸化マンガン、塩酸、水酸化ナトリウム

~器具~

試験管、100・300mL容ビーカー、100mL容三角フラスコ、5mLメスピペット、20mL駒込ピペット

安全ピペッター、200~1000μLマイクロピペット、ガーゼ、ガスバーナー

三脚、まな板、おろし金、包丁、アスベルト、温度計